フードデリバリーサービス「Rocket Now(ロケットナウ)」の勢いが、さらに数字として表れてきました。
運営するCP One Japan合同会社は2026年9月3日、Rocket Nowアプリの累計ダウンロード数が800万件を突破したと発表しました。
注目したいのは、800万という数字そのものだけではありません。
Rocket Nowは2026年4月1日時点で累計500万ダウンロードを発表していました。それから約5カ月で、さらに300万ダウンロードを積み上げたことになります。
さらに現在のサービス規模は46都道府県・420都市。「お店と同価格」で注文できる店舗も1万店を超えたとしています。
Woltが日本市場から撤退し、menuも2026年9月30日でサービス終了を予定している中、日本のフードデリバリー市場ではプレイヤーの整理が急速に進んでいます。
そのタイミングで全国規模にエリアを広げているRocket Nowは、もはや「新しく入ってきたサービス」の一言では片付けにくい存在になってきました。
Rocket Nowが累計800万ダウンロードを突破
CP One Japanが9月3日に発表した内容によると、Rocket Nowは累計800万ダウンロードを記録しました。
現在の主な数字を整理すると、以下の通りです。
- 累計800万ダウンロード
- 46都道府県でサービス展開
- 420都市までエリア拡大
- 「お店と同価格」の対象店舗が1万店超
- 送料0円
- サービス料0円
- 会員登録不要
- 週替わり割引「ロケ割」を継続
- 新規ユーザー向け初回70%OFFクーポンを提供
単純なアプリのダウンロード数だけではなく、実際のサービス提供地域と加盟店ネットワークまで同時に広げているところが重要です。
わずか約5カ月で500万DLから800万DLへ
Rocket Nowは2026年4月1日に累計500万ダウンロードを発表していました。
そこから9月3日までの約5カ月で800万ダウンロードへ到達しています。
増加数は約300万ダウンロード。
単純平均すると、1カ月あたり約60万ダウンロードを追加した計算になります。
もちろん、ここで注意したい点があります。
ダウンロード数=現在のアクティブユーザー数ではありません。
一度インストールして現在は使っていないユーザーも含まれるため、「800万人が現在Rocket Nowで注文している」と解釈するのは間違いです。
それでも、短期間でここまでアプリをユーザー端末へ入れさせたという顧客獲得規模は無視できません。
さらに重要なのは「46都道府県・420都市」
筆者が今回もっと重要だと考えているのは、800万ダウンロードよりも46都道府県・420都市という数字です。
Rocket Nowは当初、東京都など都市部を中心に展開していました。
ところが現在は、福井県を除く46都道府県までサービスエリアを拡大しています。
つまりRocket Nowは、東京ローカルの割引デリバリーサービスではなく、すでに全国型フードデリバリープラットフォームへ変わりつつあります。
フードデリバリーは、アプリだけ作れば全国展開できる事業ではありません。
加盟店を開拓し、そのエリアで注文を受けられる状態にし、さらに料理を運ぶ配達パートナーを確保しなければ成立しません。
420都市までエリアを広げたという数字は、利用者だけでなく、加盟店・配達ネットワークの構築も進んでいることを意味します。
「お店と同価格」が1万店超
もう一つ強いのが、Rocket Nowが押し出している「お店と同価格」です。
9月3日の発表では、お店と同価格を導入している店舗が1万店を超えたとしています。
フードデリバリーでは、店頭価格よりアプリ価格が高く設定されることが珍しくありません。
そこへさらに配送料やサービス料が乗れば、ユーザーから見た総支払額はかなり高くなります。
Rocket Nowは現在、
- 送料0円
- サービス料0円
- 会費不要
- 対象店舗では店頭と同価格
という非常に攻撃的な価格戦略を取っています。
さらに週替わりの「ロケ割」や、新規ユーザー向け初回70%OFFといったクーポン施策まで継続しています。
ユーザーを取りに行くフェーズとしては、かなり強くアクセルを踏んでいる状態です。
Wolt撤退、menu終了で市場の椅子が空いた
ここで日本のフードデリバリー市場全体を見てみます。
Woltは2026年2月25日に日本市場からの撤退を発表し、3月4日に国内サービスを終了しました。
さらにmenuも、2026年9月30日をもってデリバリーサービスを終了すると案内しています。
つまり2026年の日本市場では、大手・準大手サービスが相次いで市場から退場しています。
残る主要サービスを大きく分ければ、
- Uber Eats
- 出前館
- Rocket Now
という構図が、以前よりはるかに鮮明になってきました。
もちろん、現時点でRocket NowがUber Eatsや出前館と同等の注文規模になったと判断できる公開データはありません。
したがって、単純に「Rocket Nowが日本2位になった」などと断定するのは早すぎます。
ただし、Woltが消え、menuも終了する一方で、Rocket Nowだけがエリア・加盟店・ダウンロード数を拡大している。
この方向性は明確です。
Rocket Nowは「第3極」からさらに上を狙う段階へ
これまでRocket Nowについては、Uber Eats・出前館に続く「第3極」という表現が比較的使いやすい位置でした。
しかし、2026年9月現在は少し状況が変わってきています。
menuが9月末で終了すれば、全国規模で展開するフードデリバリーサービスはさらに絞られます。
Rocket Nowが46都道府県・420都市まで展開し、800万ダウンロードまでユーザー獲得を進めた以上、次に見るべきなのは「第3極として残れるか」ではありません。
Uber Eats・出前館との差をどこまで詰められるのか。
こちらへ論点が変わってきます。
特に出前館も「お店価格」や送料無料施策を強化しています。
Rocket Nowと出前館が価格面でユーザー獲得競争を続けるのであれば、日本のフードデリバリー市場は今後、単純な「Uber一強」だけでは説明できない動きになる可能性があります。
配達員目線では「ネットワーク強化」の一文も重要
今回の発表は注文者向けニュースに見えますが、配達員側から見ると見逃せない文章があります。
CP One Japanは今後について、加盟店だけでなくデリバリーパートナーのネットワークもさらに強化していくとしています。
エリアだけ広げても、配達員が不足すれば注文は回りません。
逆に配達員だけ増やして注文数が増えなければ、1人あたりの鳴りは弱くなります。
配達員として重要なのは800万DLという宣伝数字より、今後それが実注文数・案件数・報酬にどう転換されていくかです。
ここは引き続き実稼働で見る必要があります。
Q&A
Rocket Nowの800万ダウンロードは800万人が現在利用しているという意味?
違います。累計ダウンロード数なので、現在のアクティブユーザー数や実際に注文している人数とは一致しません。
Rocket Nowは全国で使える?
2026年9月3日時点で46都道府県・420都市まで展開しています。福井県を除く広い地域へ展開していますが、同じ都道府県でも住所によって利用できない地域があります。
本当に送料とサービス料は無料?
Rocket Nowは現在、送料・サービス料無料を大きな特徴として展開しています。ただしキャンペーンやサービス内容は今後変更される可能性があります。
Rocket NowはUber Eatsに次ぐ2位になった?
そこまでは公開データから断定できません。800万DLは強い数字ですが、GMV、注文件数、アクティブユーザー数などを比較できる十分な公開データがないためです。
配達員にとってRocket Nowは重要になる?
少なくとも無視できないサービスになっています。運営会社自身が今後デリバリーパートナーのネットワークをさらに強化すると表明しており、エリア拡大とともに案件数がどう増えるかが次の注目点です。
編集後記
Rocket Nowについて最初の頃は、「Coupangが日本でまた新しいデリバリーを始めた」という程度に見ていた人も多かったと思います。
しかし、800万DL、46都道府県、420都市まで来ると話が変わってきます。
特に2026年はWoltが撤退し、menuも9月30日に終了予定です。
他社が退場しているタイミングで、Rocket Nowは逆に全国へ広げています。
ただし、配達員側からすればダウンロード数だけでは飯は食えません。
最終的に見る数字は「何件鳴るのか」「1件いくらなのか」「何km走らされるのか」。
800万DLがその数字へどう変わっていくのか。
ここからがRocket Nowの本当の評価になると思います。
関連記事:
当サイトでは、Uber Eats・出前館・Rocket Nowを中心に、フードデリバリー各社の料金施策、配達報酬、市場再編について継続して追っています。
参考:
CP One Japan合同会社「フードデリバリーアプリ『Rocket Now(ロケットナウ)』が累計800万ダウンロードを記録」(2026年9月3日)
CP One Japan合同会社「フードデリバリーアプリ『Rocket Now』が累計500万ダウンロードを突破」(2026年4月1日)
Wolt「Woltの日本におけるサービスの終了について」(2026年2月25日)



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