軽自動車なら2人でフードデリバリーできないのか?4社の規約で二人作業を確認

軽自動車でUber Eats・出前館・ロケットナウ・menuの配達を2人で分担できるか解説する記事のアイキャッチ フードデリバリー

軽自動車では、2人乗りでフードデリバリーの作業ができないのでしょうか。

1人が運転し、もう1人が店舗へ商品を取りに行く。

配達先では、運転者が車で待ち、助手がマンションへ商品を届ける。

軽自動車ならバイクと違って、2人で安全に乗れます。これができるなら、駐車場所に困る車配達でも、かなり効率が上がりそうです。

結論から言えば、軽自動車へ2人で乗ること自体はできます。

ただし、2人で乗れることと、2人で配達作業を分担できることは別です。

軽自動車に2人で乗ること自体は可能

黒ナンバーの軽自動車だから、運転者1人しか乗れないというルールではありません。

次の条件を守れば、同乗者を乗せること自体は可能です。

  • 車検証上の乗車定員を超えない
  • 正規の座席とシートベルトを使用する
  • 車両の積載可能重量を超えない
  • 運転者が必要な免許を持っている
  • 事業用・有償配達に対応した保険へ加入している

つまり、黒ナンバーだから2人乗り禁止ということではありません。

軽乗用車は乗車人数によって積載可能重量が変わる

N-BOX、タント、スペーシアなどの軽乗用車を黒ナンバーにして使用する場合、積載できる貨物の重量は、次の計算になります。

(乗車定員-実際の乗車人数)×55kg

4人乗りの軽乗用車なら、こうなります。

  • 運転者1人:最大165kg
  • 運転者と助手の2人:最大110kg
  • 3人乗車:最大55kg
  • 4人乗車:貨物軽自動車運送事業には使用できない

運転者と助手の2人で乗っても、110kgまで貨物を積めます。

通常のフードデリバリー商品なら、重量だけを見れば十分に収まるでしょう。

ただし、軽バンなど車検証に最大積載量が記載されている車両は、その車両に記載された乗車定員と最大積載量に従います。

二人乗りと二人作業は別問題

問題はここです。

軽自動車に同乗者を乗せることはできても、その人にフードデリバリーの配達業務を任せてよいとは限りません。

たとえば、次のような分担です。

  • 運転者が車を運転する
  • 助手が店舗へ入り、商品を受け取る
  • 助手が配達アプリを操作する
  • 助手が客へ電話やメッセージを送る
  • 助手がマンションへ入り、商品を届ける
  • 助手が配達完了写真を撮影する

これは、ただ車に同乗しているだけではありません。

配達業務の一部を、アカウントに登録されていない第三者へ任せている状態です。

企業配送や宅配会社では、運転者と配達助手の2人作業は普通にあります。

しかし、個人アカウント型のフードデリバリーでは、配達契約とアカウントが登録者本人に紐づいています。

4社の規約ではどうなるのか

サービス2人で乗る助手が配達を手伝う
Uber Eats明確な禁止は確認できない日本の個人契約では明確に認められていない
出前館公開アプリ規約に明確な禁止なし個別の配達代行者契約まで確認が必要
ロケットナウ明確な禁止は確認できない事前の書面承諾がなければ再委託禁止
menu明確な禁止は確認できない業務の全部・一部とも第三者への委託禁止

Uber Eatsの場合

Uber Eatsの日本向け個人配達パートナー契約は、自然人である登録者本人とUber Eats Japanなどとの契約です。

契約では、配達パートナー本人が配送サービスを提供する形になっています。

また、プロバイダIDを第三者と共有することは禁止されています。

客の名前、住所、連絡先などの情報も、配送サービスを履行する目的以外で使用してはいけません。

したがって、次のような作業分担は避けた方がいいです。

  • 助手にUber Driverアプリを操作させる
  • 助手に客の氏名や住所を見せる
  • 助手だけを店舗へ行かせる
  • 助手だけを配達先へ行かせる
  • 助手に客との連絡を任せる

日本向けの公開契約には、「軽自動車で登録者本人と助手が二人一組で配達してよい」という明確な規定は確認できません。

同乗者を乗せること自体と、同乗者へ配達作業を任せることは分けて考えるべきです。

出前館の場合

出前館の公開ドライバーズアプリ利用規約では、配達代行者は個人だけでなく法人も想定されています。

そのため、法人や配送会社として正式に複数人を使う形と、個人配達員が知人を勝手に助手として連れてくる形は同じではありません。

公開規約だけを見ると、軽自動車で二人一組の作業を一律禁止する条文は確認できません。

一方で、客や加盟店の個人情報は秘密情報に含まれ、書面による承諾なしに第三者へ提供、開示、漏えいすることは禁止されています。

また、公開されているのはドライバーズアプリの利用規約です。

実際に二人作業が可能かどうかは、自分が締結した配達代行者契約や、出前館から個別に提示された業務ルールまで確認する必要があります。

個人配達員が、未登録の家族や知人へ店舗受け取りや客への受け渡しを任せてよいとは、公開規約だけでは判断できません。

ロケットナウの場合

ロケットナウは比較的明確です。

ドライバーは、会社から事前に書面で承諾を受けない限り、契約上の地位、権利、義務の全部または一部を第三者へ譲渡・再委託できません。

そのため、助手に次の作業を任せれば、配達業務の一部を再委託したと判断される可能性があります。

  • 店舗での商品受け取り
  • 商品確認
  • 客との連絡
  • 玄関までの商品運搬
  • 商品の受け渡し
  • 置き配と完了写真の撮影

会社から事前に書面で承諾を受けていないなら、助手へ配達を任せる運用は避けるべきです。

ただし、ロケットナウには協力会社を通じて稼働するプラスドライバーという契約区分もあります。

法人や協力会社として二人作業を行いたい場合は、個人の独立ドライバー契約ではなく、協力会社との正式な運用として確認する話になります。

menuの場合

menuは4社の中で最も明確です。

menu配達クルーは、配達業務の全部または一部を第三者へ委託してはいけないと規約に書かれています。

全部ではなく、一部も禁止です。

したがって、次のような分担も規約上は難しいと考えられます。

  • 運転は登録者、店舗受け取りは助手
  • 店舗受け取りは登録者、客への受け渡しは助手
  • 助手がマンション内だけ運ぶ
  • 助手が配達完了写真だけ撮る

menuでは、IDやパスワードを第三者へ使用させることも禁止されています。

注文内容、客との連絡内容、配達先情報などを第三者へ開示・漏えいすることも禁止されています。

軽自動車に同乗者を乗せることと、同乗者へ仕事をさせることは完全に別です。

どこまでなら比較的問題が少ないのか

比較的問題が少ないのは、次の形です。

  • 登録配達員が運転する
  • 登録配達員が店舗へ商品を取りに行く
  • 登録配達員がアプリを操作する
  • 登録配達員が客と連絡する
  • 登録配達員が客へ商品を届ける
  • 同乗者は配達業務に関与しない

これは、登録配達員が自分で業務を行い、同乗者はただ乗っているだけです。

ただし、同乗者が客の住所や部屋番号を見る状態や、商品を管理する状態は避けた方がいいでしょう。

助手が車を運転するだけならどうなるのか

では、登録配達員が助手席に乗り、別の人が車を運転するだけならどうでしょうか。

この場合も注意が必要です。

少なくとも次の条件は必要になります。

  • 運転者が有効な運転免許を持っている
  • 任意保険の運転者条件に入っている
  • 事業用・有償配達中の運転が補償される
  • 各サービスの登録車両条件に反しない
  • 運転者が配達アプリや客情報を扱わない

しかし、運転も配達業務の一部と判断される可能性があります。

特にロケットナウとmenuでは、第三者への一部再委託が問題になります。

「商品には触っていないから大丈夫」とは断定できません。

二人作業を正式に行うなら法人・フリート契約

二人で効率よく配達したいなら、個人アカウントに未登録の助手を乗せるより、法人やフリートとして正式に運用する方が筋が通ります。

必要になるのは、たとえば次のような準備です。

  • 運転者と配達助手の契約関係
  • 給与または業務委託料の処理
  • 労災や業務災害への対応
  • 運転者を含む事業用任意保険
  • 各プラットフォームとの法人・フリート契約
  • 個人情報の取扱ルール
  • 貨物軽自動車運送事業の安全管理

これは、個人配達員が家族や知人を手伝わせる話とは別です。

事故が起きた場合の問題

二人作業中に事故が起きた場合、同乗者がただの同乗者なのか、仕事をしていた助手なのかでも話が変わります。

確認が必要なのは次の項目です。

  • 任意保険の運転者限定
  • 事業用・有償配達の補償
  • 同乗者の人身傷害・搭乗者傷害
  • 助手の業務中のけが
  • 労災保険または特別加入
  • プラットフォーム側補償の対象者

登録配達員向けの補償が、そのまま未登録の助手にも適用されるとは限りません。

二人で作業を始める前に、保険会社とプラットフォームへ個別に確認する必要があります。

二人作業は効率が上がるのか

現場だけを見れば、効率が上がる場面はあります。

  • 駅前で運転者が車を動かしたまま待てる
  • 商業施設へ助手だけが取りに行ける
  • マンションへの配達中も運転者が車に残れる
  • 駐車場所を探し直す必要が減る
  • 大量注文を二人で運べる

しかし、フードデリバリーの報酬は、二人で作業しても原則として1件分です。

1件600円の案件を二人で処理しても、売上が1,200円になるわけではありません。

仮に時給1,500円の助手を3時間使えば、人件費は4,500円です。

二人作業によって3時間で4,500円以上の追加粗利が増えなければ、金額上は成立しません。

規約、保険、人件費まで考えると、通常のフードデリバリーだけで二人作業を行う採算はかなり厳しいでしょう。

結論|軽自動車には2人で乗れる。しかし2人で配達できるとは限らない

軽自動車に運転者と同乗者の2人で乗ること自体は可能です。

黒ナンバーだから1人しか乗れないわけではありません。

4人乗りの軽乗用車なら、2人乗車時でも最大110kgまで貨物を積載できます。

ただし、同乗者へ店舗受け取り、アプリ操作、客との連絡、玄関までの配達などを任せれば、単なる同乗ではなく、配達業務の一部を第三者へ渡したことになります。

  • Uber Eats:日本の個人契約では二人作業を明確に認める規定を確認できない
  • 出前館:公開アプリ規約だけでは判断できず、個別契約の確認が必要
  • ロケットナウ:事前の書面承諾なしの全部・一部再委託は禁止
  • menu:配達業務の全部・一部を第三者へ委託することを禁止

つまり、答えはこうです。

軽自動車の二人乗りは可能。二人での配達作業は、各社の契約形態次第です。

個人配達員が未登録の家族や知人を助手にして、勝手に受け取りや受け渡しを分担する運用は避けた方がいいでしょう。

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軽自動車配達の車内固定用品

軽自動車で料理を運ぶなら、同乗者を助手にする前に、商品を一人でも安定して運べる車内環境を作った方が現実的です。

保温バッグ、固定用ボックス、滑り止めマット、荷崩れ防止ベルトなどを比較する商品枠です。車内サイズと保温バッグの寸法を確認してから選んでください。

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編集後記

軽自動車なら、運転する人と商品を運ぶ人に分かれれば効率が上がる。

考え方としては間違っていません。

企業配送なら、実際に運転者と助手で動く仕事があります。

ただ、個人アカウント型のフードデリバリーは、二人で動くことを前提に作られた契約ではありません。

車に二人乗れるかではなく、その同乗者へ仕事を渡してよい契約なのかを見る必要があります。

今回の答えは、軽自動車なら二人乗りはできる。しかし、二人作業は規約上別問題です。

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