Uber Eatsの配達員として街を走っていると、ふと疑問に思うことがあります。
「そもそもUber Eatsって、何で儲けているんだ?」
注文者から配達手数料をもらって、配達員に報酬を払う。
それだけなら、ずいぶん単純な商売に見えます。
ところが、調べてみると、どうやらそんな単純な話ではありません。
そこで今回から登場していただくのが、謎の配達員「金ピカのマサ」さんです。
金色の全身タイツに赤い蝶ネクタイ。原付にまたがり、なぜか今でもコマネチを披露している男。
どう見ても怪しい。
しかし、そんなマサさんにUberの経営事情を聞いてみることにしました。
※金ピカのマサはAIで制作した架空のキャラクターです。会話は演出であり、Uberの内部関係者による証言ではありません。
マサさん、Uber Eatsって何で儲けているんですか?
「マサさん、ちょっと聞きたいんですけど」
「何だい? コマネチなら無料だぞ」
「いや、それは結構です。Uber Eatsって配達料金だけで儲けているんですか?」
「おいおい。あんた、Uberを配達屋だと思ってるのかい?」
「違うんですか?」
「配達もやるけど、それだけじゃないんだよ」
そうなのです。
Uber Eatsの収益源は、配達手数料だけではありません。
主な仕組みは次のようになっています。
- 飲食店などから受け取る加盟店手数料
- 注文者が支払う配達手数料やサービス料
- アプリ内に掲載される広告の収入
- Uber Oneなどの会員サービス
- 店舗独自の注文を届けるUber Directなどの配送サービス
もちろん、これらがすべてそのまま利益になるわけではありません。
配達員への報酬、割引、決済、サポート、システム開発など、さまざまな費用が発生します。
それでも、配達員がアプリで見る320円の案件だけでは、Uberの商売全体は見えてこないのです。
えっ! 店から35%も取るんですか?
日本のUber Eats公式加盟店向け料金ページには、Uberの配達パートナーを利用するプランの手数料として35%が掲載されています。
一方、店舗が自分で配達するプランは15%、持ち帰りは12%です。
「マサさん、仮に2,000円の料理なら35%で700円ですよ?」
「そうだな」
「じゃあ配達員に320円払えば、380円残るじゃないですか!」
「おいおい、そこからが商売だろ(笑)」
そうです。
700円の手数料収入から320円の配達報酬を引いても、その差額がそのままUberの利益になるわけではありません。
決済関連費用、注文者への割引、問い合わせ対応、システム運営などを考慮する必要があります。
さらに、加盟店ごとの契約条件や税金の扱いによっても変わります。
ただ、一つ分かることがあります。
Uberは配達員への報酬だけでなく、注文全体からどのように収益を得るかを考えている会社なのです。
マサさん、3件まとめた方が儲かるんじゃないですか?
ここで、現役配達員ならではの話をしましょう。
Uber Eatsには、1人の配達員が複数の注文を運ぶダブルやトリプルがあります。
例えば、こんな報酬です。
1件目が320円。
追加の2件目が200円。
さらに3件目が150円。
合計670円です。
「マサさん、3件なら320円×3で960円じゃないんですか?」
「そうならないこともあるんだよ(笑)」
仮に3件を別々に320円ずつ支払えば960円です。
しかし、同方向の注文を1人にまとめて670円で運んでもらえれば、配達報酬は290円少なくなります。
これは実際のUberの内部原価を示したものではなく、報酬の組み合わせを説明するための計算例です。
ただ、効率よく注文をまとめることが、配達コストを抑える手段になるのは確かでしょう。
そして、配達員側にもメリットがあります。
同じ方向へ3件運んで短時間で670円を得られるなら、個別に1件ずつ走るより効率がよい場合があります。
反対に、受け取り待ちや遠回りが増えれば、割に合わないこともあります。
「マサさん、結局どうすればいいんですか?」
「自分で計算して決めるんだよ。俺の金ピカ衣装だってタダじゃないんだから」
それは知りません(笑)。
実はUber、広告でも稼いでいる
もう一つ見逃せないのが広告です。
Uber Eatsのアプリでは、飲食店や商品が目立つ場所に表示されることがあります。
加盟店は広告を利用することで、検索結果などで自分の店が目立つ機会を増やせます。
Uberにとっては、注文が発生する前の段階でも収益を得られる仕組みです。
これは興味深い話です。
注文を増やしたい店舗。
便利に注文したい利用者。
仕事を受けたい配達員。
その全員が集まる場所をUberが運営している。
だからこそ、単なる配達会社とは異なる収益構造が成立するわけです。
「マサさん、Uberって広告会社でもあるんですね?」
「金ピカの俺だって宣伝になってるだろ?」
「いや、むしろ注文が減りそうですけど(笑)」
月額会員からも収入が入る
Uberには、Uber Oneという会員サービスもあります。
2026年10月に確認した日本向け公式ページでは、月額698円、年額5,598円です。
対象注文で配達手数料が無料になるなどの特典があります。
ここで重要なのは、会員費だけではありません。
特典を利用するために注文する機会が増えれば、加盟店手数料などの収入につながる可能性があります。
もちろん、割引や無料配達の負担もあるため、会員が増えれば無条件に利益が増えるというわけではありません。
ところでUber、本当に儲かっているんですか?
ここからは数字を見てみましょう。
Uberが2026年8月5日に発表した第2四半期決算によると、世界の配達事業の実績は次のとおりです。
- 配達事業の取扱高:約274億6,300万ドル
- 配達事業の売上高:約52億4,500万ドル
- 配達部門のセグメント営業利益:約10億5,500万ドル
- 配達事業の取扱高:前年同期比26%増
- 配達部門のセグメント営業利益:前年同期比38%増
つまり、世界全体で見ると、Uberの配達事業は成長し、利益も伸ばしています。
ただし、このセグメント営業利益には全社共通費用などがすべて配賦されているわけではありません。また、配達事業には料理以外の食品や日用品なども含まれます。
日本のUber Eats単独の利益を示す数字でもありません。
「マサさん、世界ではかなり大きな商売になっているんですね」
「そりゃそうだろ。世界中で注文が動いてるんだから」
「じゃあ、どうして配達報酬やランク制度をいろいろ変えるんですか?」
「会社が儲かったら、そこで商売をやめるのかい?」
……確かに、それもそうです(笑)。
Uberは誰のために商売をしているのか?
ここで、今回の結論です。
Uberは自分の会社を存続させ、利益を出すために事業を運営しています。
それ自体は、何もおかしな話ではありません。
会社が利益を確保できなければ、サービスを継続することも難しくなります。
一方で、配達員にも生活があり、利益を確保する必要があります。
Uberが提示した案件を受けるかどうかは、配達員が報酬、距離、時間、追加配達の可能性などを考えて判断することです。
ただし、判断に必要な情報が十分に示されているのか、制度が公平で分かりやすいのかは、別の問題です。
「マサさん、結局Uberは自分の利益のためにやっているんですね?」
「当たり前だろ。あんただって自分の利益のために配達してるんじゃないのか?」
「まあ、そうですね(笑)」
最後に、マサさんに一つだけ質問
「ところでマサさん、その金ピカ衣装はいくらしたんですか?」
「企業秘密だ」
「経費で落とせるんですか?」
「それは税理士に聞いてくれ」
そこだけ妙に現実的なんですね(笑)。
今回分かったのは、Uber Eatsが配達手数料だけで成り立つ会社ではないということです。
加盟店手数料、広告、会員サービス、配送ネットワーク。
それらを組み合わせて収益を生み、さらに配車効率を高めようとしている。
今後も金ピカのマサさんと一緒に、Uberの何気ない制度やプロモーションの裏にある経営上の事情を調べていきます。
笑える話もあれば、思わず感心する話もあるでしょう。
さて、次はUberの何を聞いてみましょうか。
金ピカのマサに聞いてみた! 第1回・完



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