Uber Eatsの配達現場で、これまでになかった一手間が加わり始めています。
店舗で商品を受け取り、配達を開始しようとすると、アプリ上に「領収書の写真を撮る」といった確認画面が表示され、領収書がない場合には商品全体の写真撮影を求められるケースです。
筆者の配達アカウントでも、この新しい確認フローを実際に確認しました。
これまでは商品を受け取り、注文番号などを確認して受取操作を完了すれば、そのまま配達を開始できました。
ところが現在、一部の注文では写真撮影を済ませなければ受取処理を完了できません。
2026年9月、一部のUber Eats配達員で写真撮影が出現
今回確認した流れは、おおむね次のようなものです。
- 店舗で商品を受け取る
- アプリで受取操作を進める
- 領収書がある場合は領収書を撮影する
- 領収書がない場合は商品全体を撮影する
- 撮影後に受取処理が完了し、配達を開始する
国内でも2026年9月21日、同じように「領収書の写真を撮る」「領収書がない」といった選択肢が表示され、領収書がない場合には商品全体を撮影するようになったという配達員の報告が出ています。
一方で、同じ時期に配達しているにもかかわらず、この画面が表示されていないという配達員もいます。
海外のUber Eats配達員コミュニティでも、9月中旬から受取時にレシートや商品の写真撮影を求められるようになったという報告が複数出ています。
現時点では、全配達員・全店舗に一斉導入されたものではなく、対象地域や店舗、アカウントなどを限定した段階的な導入、あるいはテスト運用である可能性があります。
なぜUberは受取時に写真を撮らせるのか
最大の理由として考えられるのが、商品の取り違え防止です。
Uberは以前から、一部店舗のレシートにQRコードを印刷し、配達パートナーが商品受取時に読み取る仕組みを導入しています。
Uber公式の説明では、その目的について、配達パートナーが正しい商品を受け取っていることを確認し、違う注文を配達してしまうケースを減らすためとしています。
店舗が別の注文を渡してしまうケースだけではありません。
複数の商品が並んでいる場所で配達員自身が違う袋を取ってしまうケースも想定されています。
つまり、今回の写真撮影も同じ方向性の仕組みと考えるのが自然でしょう。
レシートがなければ「商品全体」を撮る意味
興味深いのは、領収書がない場合でも確認を省略するのではなく、商品全体の撮影を求められることです。
QRコードや注文番号を読み取れない場合でも、受取時点で「どのような商品を受け取ったか」という記録を残せます。
これによりUber側は、注文者から「違う商品が届いた」「商品が足りない」といった申告が発生した場合、受取時点の状況を確認しやすくなる可能性があります。
ただし、この写真が具体的にどのようなトラブル判定に使われるのかについて、Uber Japanから今回の新しい撮影機能に関する詳細な公式説明は、現時点では確認できていません。
したがって、「不足申告対策として使用される」と断定することはできません。
問題は、その確認作業を誰がやるのか
取り違えを減らすこと自体に異論はありません。
しかし配達員の立場から見ると、現実には作業工程が1つ増えています。
店舗に到着し、商品番号を確認し、商品を受け取り、バッグへ収納する。
そこへさらにスマートフォンを取り出してカメラを起動し、レシートや商品を撮影する作業が追加されます。
1回あたり数秒程度で終わったとしても、1日に何十件も配達する配達員にとっては積み重なります。
特にランチタイムやディナータイムのピークでは、店舗前で次々と商品を受け取るため、わずかな操作追加でもテンポを崩す原因になります。
「店側のミスなのに配達員が確認?」という違和感
配達員からすれば、「商品を作り、袋詰めして渡すのは店舗なのだから、店舗側で確認すればいいのではないか」と感じる場面もあるでしょう。
ただし、ここは切り分けて考える必要があります。
商品の取り違えは店舗側だけで発生するとは限りません。
配達員が並んでいる商品の中から別の袋を取ってしまう場合もあります。
そのためUberとしては、店舗から配達員へ商品が移る「受け渡しの瞬間」に確認を入れることに意味があります。
問題は、その確認方法として写真撮影まで毎回必要なのか、という点でしょう。
Uberはトラブル防止をどんどんシステム化している
Uber Eatsでは近年、配達の各工程で確認操作が増えています。
代表的なのが、注文者へ商品を手渡した際に4桁の暗証番号を入力するPIN認証です。
Uber公式はPIN認証について、誤配達や別の人へ商品が渡ってしまうトラブルを防止する目的だと説明しています。
今回の受取時写真も考え方は似ています。
店舗から配達員へ渡す段階では写真やQRコード。
配達員から注文者へ渡す段階ではPINコードや置き配写真。
つまりUber Eatsは、商品の移動過程をより細かく記録・確認する方向へ進んでいると見ることができます。
現時点では全国一斉導入とは確認できない
重要なのは、今回の機能についてUber Japanが全国一斉導入を正式発表したことは、2026年9月26日時点では確認できないことです。
実際、写真撮影が表示されている配達員がいる一方、同じ時期でも表示されていない配達員がいます。
そのため現時点では、
- 一部地域のみ
- 一部店舗のみ
- 一部アカウントのみ
- A/Bテスト
- 段階的な全国展開
など複数の可能性が残っています。
「自分だけ表示されたから、アカウントに何か問題があるのではないか」と心配する必要は、現時点の情報からはなさそうです。
配達員目線では「慣れれば数秒」だが、確実に仕事は増えた
実際に使ってみると、操作自体は難しくありません。
慣れれば数秒で終わるでしょう。
取り違えによる再配達やサポート対応が減るのであれば、配達員にも一定のメリットはあります。
ただし、事実として受取時の作業工程は増えました。
Uber Eatsでは、本人確認、PINコード、置き配写真、商品確認など、トラブルを防止するための確認作業が徐々に増えています。
一つ一つは小さな操作でも、それを実際に行うのは現場の配達員です。
今回の写真撮影が一部テストで終わるのか、それとも今後Uber Eatsの標準的な受取手順になるのか。
配達現場への影響も含め、今後の動きを引き続き追っていきます。



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